ニキビについて
皮脂は肌にとって必要なものです。潤いを与え、乾燥から皮膚を守ります。
しかし、毛穴に皮脂がたまり、毛穴が詰まることにより、出口が炎症を起こすことでニキビを生じます。早く治れば痕に残りにくいですが、ニキビ痕として跡を残してしまう重症のものまであります。一般に、思春期にできるものが「ニキビ」、大人になってからできるものが「吹き出物」といわれることがありますが、実は両者の区別はなく同じものです。
ニキビ
皮脂は肌にとって必要なものです。潤いを与え、乾燥から皮膚を守ります。
しかし、毛穴に皮脂がたまり、毛穴が詰まることにより、出口が炎症を起こすことでニキビを生じます。早く治れば痕に残りにくいですが、ニキビ痕として跡を残してしまう重症のものまであります。一般に、思春期にできるものが「ニキビ」、大人になってからできるものが「吹き出物」といわれることがありますが、実は両者の区別はなく同じものです。
ニキビができる原因は、性ホルモン、皮脂分泌の増加、毛穴のつまり、アクネ菌の増殖が関係しています。ニキビは、性ホルモンの影響で皮脂腺が発達し、皮脂が多すぎたり、毛穴の出口がつまったりすることで、毛穴の外に皮脂が出られずにたまってしまうことから始まります。この状態を「コメド(面ぽう)」(白ニキビや黒ニキビ)と呼びます。コメド(面ぽう)の内側は、アクネ菌にとって発育に適した環境になっているので、コメド(面ぽう)の中で菌はどんどん増えていきます。増えすぎた菌に対抗するために免疫が働いて炎症を起こすから、ニキビは赤く腫れあがっていくのです。
ニキビの種類は、その状態によりさまざまです。実は、どんな状態かによって呼び方も違うし、治療の仕方も違います。しかも、ひとりの患者様の肌には、いろんな状態のニキビが混在しています。
ニキビの種類を症状に応じて確認していきましょう。
1.マイクロコメド(微小面ぽう)
目に見えない段階。毛穴の出口が狭くなり、皮脂がつまり始めている状態です。
2.白ニキビ
白ニキビは、皮脂が毛穴につまった状態。ポツンとした小さな白い点に見えますが、見逃してしまう場合も。皮膚の内側では、毛包(もうほう)が広がるとともに、アクネ菌が増え始めます。
3.黒ニキビ
黒ニキビは、白ニキビの毛穴が開き、メラニン色素や酸化された皮脂などによって黒く見える状態です。鼻や頬の毛穴の黒ずみで気になる方は多いと思います。
1.赤ニキビ
赤ニキビは、白ニキビが悪化し、炎症が起きた状態。毛包(もうほう)では、増殖したアクネ菌が盛んに活動しています。炎症を引き起こすさまざまな物質が、このときにつくられてしまいます。
2.膿疱 膿ニキビ
膿ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、黄色い膿(うみ)が見えます。皮膚の内側では、アクネ菌によって作られた酵素が皮脂を酸化させ、膿を持ち始めます。たまった皮脂や膿が、周囲にダメージを与えることで、色素沈着や凹みを生じたニキビ跡(クレーター)を作っていきます。
炎症がない時期は毛穴の詰まりをとるアダパレン(ディフェリンゲル)や角質剥離作用に抗菌作用のある過酸化ベンゾイル(べピオゲル)が適しています。炎症を生じている場合は、過酸化ベンゾイルを中心に抗菌薬を追加していきます。
ビタミン剤や漢方薬を併用することもあります。
保険外診療にはなりますが、ピーリング治療やレーザー、LED照射も有効です。
しかしながら、一番大切なことはスキンケアを見直すことです。治療を継続しているのにも関わらず、良くならない場合はスキンケアを見直すといいでしょう。