口臭が気になる

口臭が気になる|兵庫県豊岡市にある皮膚科と歯科 - 大井医院【公式】

口臭が気になる

口臭とは

口臭とは

口臭は、本人やまわりの人が不快に感じる呼気のニオイで、口臭があると自覚がある人は80%を超えるといわれます。一時的に強くなる生理的なものもあれば、舌苔(ぜったい=舌にたまった食べカスや粘膜、細菌のカス)の異常や歯周病などトラブルに原因があるものもあります。本当はそれほど臭わないのに本人が強く気にしている心理的な口臭もあります。

口臭の種類と原因

口臭には大きく分けて5つの種類があります。

1.生理的口臭
誰にでもあるにおいで、起床直後(起床時口臭)、空腹時(飢餓口臭)、緊張時(緊張時口臭)は特に口臭は強まります。これは唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC)がたくさん作られるためです。しかし、歯みがきで細菌やVSCが減少し、食事をしたり、水分を積極的に補給するようにすることで唾液量が増加すれば急激に口臭は弱まります。したがって生活習慣の改善でよくなり、治療の必要はありません。
2.飲食物・嗜好品による口臭
ニンニク、ネギ、酒、タバコ等による口臭は一時的なもので、時間の経過とともに臭いも無くなりますので治療の必要はありません。
3.病的口臭
鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もありますが、病的口臭の90%以上は口の中にその原因があり、「歯周病、むし歯、歯垢、歯石、舌苔(ぜったい)、唾液の減少、義歯(入れ歯)の清掃不良」などがあげられます。病気の原因を治療することで口臭を減らしたり、治すことができます。
4.ストレスによる口臭
ストレスにより唾液の量が少なくなると口の中が臭くなります。
5.心理的口臭
自分自身で強い臭いがあると思い込む人がいます。

口臭の主な病気

口臭の主な病気
1.歯周病(歯ぐきからの出血)
初期においては痛みもなく自覚できません。放っておくと静かに進行する病気です。一見何でもないようでも歯をみがくなど、ちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭もひどくなってきます。
2.むし歯
むし歯は独特の臭いを持っています。歯垢(しこう)が付着してくると歯を磨いてもなかなかきれいにとれません。そのためにむし歯ができます。食べかすや、むし歯菌がむし歯の穴の中に溜まり臭いがきつくなり、口臭の原因になります。小さなむし歯で口臭が強くなることはありません。しかし、むし歯が進行してくると次第に口臭がきつくなってきます。神経まで侵され神経が腐ると、強烈な臭いがします。
3.歯垢(しこう)[プラーク]
歯の表面に付着する柔らかい堆積物でほとんどが細菌のかたまりです。食べ物の残りかすを栄養とする微生物とその代謝産物からなり、長期間たつと歯石を作っていきます。むし歯や歯周病の原因になります。
4.歯石
歯垢が作ったかたく固まった石灰分です。歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。
5.舌苔(ぜったい)
体調が良くないときなどには、舌の表面に白っぽいものが付着することがあります。これは舌苔(ぜったい)と呼ばれているもので、歯垢と同じような細菌の固まりです。これも口臭の原因になります。舌をきれいにすると口臭も軽減します。
6.唾液の減少
唾液は口臭予防に大切なものです。口の中を洗い流す作用、細菌の増殖を抑える作用、口の中の粘膜を保護する作用などがあります。唾液の分泌が少なくなると口の中が不潔になり、むし歯や歯槽膿漏になったり、口の中が乾燥して口臭が強くなったりしやすくなります。
7.プラスチックの人口歯
義歯(入れ歯)のプラスチック部分は色やにおいを吸着しますので、毎日きれいに清掃し、消毒剤に浸しておくことをお勧めします。一度吸着した色や臭いはなかなか取れません。
8.不良な冠、被せた金属の腐食
歯に被せた金冠が古くなって穴が開いたり、すき間ができたりすると汚れがたまり易くなります。また、歯に被せた金冠の金属材質が体質に合わない場合があります。これらがあると口腔内が不潔になります。痛みがないために悪くなっていても気がつきません。意外と口臭の原因になっている場合が多いものです。
9.口腔癌
口の中の癌(舌癌、頬粘膜(きょうねんまく)癌など)により口臭が発生することがあります。医学的な口臭の原因と言われているものとなります。
10.鼻やのどの病気
鼻は口とつながっているため、副鼻腔炎(蓄膿症)や咽頭炎、喉頭炎などの炎症があると、たんぱく質を含む血液や膿が口の中に出てきて、口臭が起こります。
11.その他呼吸器系の病気、
消化器系の病気
全身症状が原因となって口臭が発生することがあります。原因となる病気を診断して治療することで口臭は軽減されます。

口臭の治療方法

口腔内検査

口臭の治療方法

視診や呼気の確認、歯周ポケット検査など各種口腔内診査を行い、口臭の原因となる部位や症状を探ります。むし歯や歯周病があると、繁殖した原因菌による悪臭や、痛んで崩壊した組織からのにおいが原因となります。 歯並びが悪いところ、親不知や過剰歯などが歯肉の上に適切でない形で露出している箇所などには、歯ブラシが届きにくい不潔域が生じます。そこに溜まったプラーク、歯石が口臭の発生源となります。詰め物や被せ物と歯の境い目、あるいは歯と歯の詰め物隣接部に診査用の探針やフロスを挿入して、独特の臭気を調べます。

歯周ポケットが深くなっていると、そこが口臭の発生源となります。口臭のもととなる菌のかたまりを除去して、状態を改善していくことが必要です。お口のプラークコントロールの状態を確認します。必要に応じてクリーニング等を行います。口腔内粘膜の発赤、腫脹、びらん、潰瘍などの症状を確認し、口臭の原因となっているかどうかを確認します。

また、舌の表面を覆う粘膜の角質層および、そこへの沈着物(いわゆる舌苔)の状態を調べます。舌苔は口臭の原因となります。多すぎるのはもちろんですが、少なすぎても問題です。適度な舌苔は舌の粘膜の組織を守るために存在します。過度に除去を行うと粘膜組織が傷つき痛みを感じたり炎症を起こし、舌の腫れや表面の出血を生じ、逆に口臭の原因を生み出す要因にもなります。

なお唾液の分泌量も測定します。唾液には、口臭のもととなる細菌の増殖を妨防いだり、細菌や食べカスを洗い流し粘膜を保護し、歯の表面や口腔内をきれいにする働きなどがあります。唾液不足が進行すると、舌や歯肉などの口腔内粘膜が乾燥し、腫れやひび割れにより出血や痛みを生じたり、舌がはりついて話しにくい、などの日常の不快感や口臭の原因となる場合があります。

診断・治療

検査の結果、口臭の原因が歯科領域の問題であれば、そのまま治療を開始いたします。口臭の多くはお口の中の原因によるものですが、口腔内以外の器官(鼻腔、咽頭、食道、胃、肺等)や心的な要因が関係する場合もあります。必要な場合は、各大学病院の口臭外来やドライマウス外来といった専門外来をご紹介いたします。

1.口腔内クリーニング
お口の中をきれいにクリーニングすることで、口臭の原因となる菌の固まりである、プラークと歯石を取り除きます。歯肉炎の症状のある方の場合は、必要に応じて歯周治療を行います。
2.舌クリーニング・歯肉マッサージ
デリケートな舌の表面を傷つけないように、舌苔を適度に取り除く舌クリーニングや、歯肉の血行促進と唾液の分泌を促す歯肉マッサージで、お口の健康状態を改善します。
3.ドライマウス治療
ドライマウス(口腔乾燥症)の症状が見られ、それが口臭の原因となっている場合にはドライマウスの治療を行います。
4.乳酸菌療法
元々体内にいる有益な菌を積極的に増やして体の健康を守ろうという、プロバイオティクスの発想で、お口の常在菌のバランスを整えて、口臭の原因となる菌の繁殖をおさえる乳酸菌TI2711のタブレットを処方いたします。

口臭が気になる方は、お気軽にご相談ください。

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