クリーニングとホワイトニングの違い
歯を白く、見た目の美しさを向上させることに特化したものがホワイトニングです。クリーニングはホワイトニングとは違い、歯石と色素を取り除いて口腔環境を整え、健康・美容をサポートするのが特徴です。
クリーニングしたい
歯の「クリーニング」とは、歯垢・歯石・着色を除去することです。プラークとも呼ばれる「歯垢」は、通常は丁寧な歯磨きで落とすことができます。しかし、磨き残しなどにより歯垢が2〜3日ほど歯に付着し続けると、唾液中のミネラル成分と結合して石灰化しはじめ「歯石」に変化してしまいます。
歯石は、歯に沈着してしまった「色素」と同様、ブラッシングだけで落とすのは困難です。そのため、歯石は専用器具にて除去する必要があります。
クリーニングの具体的な施術内容は歯科医院や患者の症状によって多少異なります。一般的には、歯周病検査を行い、歯周ポケットの深さ、歯のぐらつき、そしてプラークや歯石の付着部位を確認します。場合により、染色液を使用し歯垢歯石を染め出した後、専用器具を使った清掃と研磨が行われます。
歯を白く、見た目の美しさを向上させることに特化したものがホワイトニングです。クリーニングはホワイトニングとは違い、歯石と色素を取り除いて口腔環境を整え、健康・美容をサポートするのが特徴です。
「歯石」ができてしまうと普段の歯磨きだけではなかなか落とせないだけでなく、細菌の温床になってしまいます。さらに歯石を放置しておくことで歯周病の原因にもなります。歯周病は、糖尿病、心臓病、誤嚥性肺炎、早産、生活習慣病や動脈硬化などとも密接にかかわっていることはすでに報告されております。つまり、歯周病菌の増殖を促す歯石を除去することは、健康維持の手助けにもなるのです。
また、口内の細菌は歯石を足場として増殖しやすくなりますので、その菌が発生させるガスが「口臭」を悪化させているということもおこります。どんなに歯磨きしていても気になっていた口臭が、歯石の除去によって改善することもあるかもしれません。
そして、クリーニングによって歯の表面の汚れや色素を取り除くことができれば、歯が本来持つ白さが復活します。日頃の歯磨きでは落ちなかった汚れがなくなることで、歯が見えた時の印象が大きく変わるかもしれません。このように、口腔環境の改善から健康をサポートし、さらに見た目の印象の向上につながるという点が「クリーニング」のメリットといえるでしょう。
歯のクリーニングは、保険が適用されるものと適用外のものと、大きく2タイプに分けることができます。保険適用になるものは、治療としての歯石除去です。つまり、歯周ポケットの測定や歯と歯茎のX線検査などによって「治療目的で歯石の除去が必要」だと判断された場合がこれに当たります。それ以外のクリーニングは、自己負担になります。
クリーニングの種類は上記のように、さまざまです。
歯のクリーニング内容を示すとき、PMTCという言葉が用いられますが、これは、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの頭文字を取ったもので、その名の通り、歯科衛生士を主体としたプロが専用の機器を用いて行う歯のクリーニングとの意味です。
患者様それぞれの歯・歯茎の状態、歯石・色素の付着具合を診断したうえで、最適な器具と方法で歯の掃除が行われます。
定期的にメインテナンスを受けられた方と、悪くなってから歯医者へ通う方では、残存歯数や健康面、治療費に大きな差が出ます。定期メインテナンスを受けていない方は、むし歯・歯周病の再発率が10倍以上も高いという研究報告もあります。定期的にクリーニング(メインテナンス)を行うことが、歯を守る1番の近道と言えると思います。クリーニング(メインテナンス)に関して気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
歯のクリーニングを行うメリットには以下の3つがあります。
むし歯の存在や知覚過敏のある方、もともと歯周病があり歯根が露出されている方は、クリーニング中にしみたりする場合がございます。
また、歯のクリーニング後はステインが付着しやすいので注意が必要です。そのためクリーニング直後はワインやコーヒーをはじめとした着色しやすい飲食物を避けることが大切です。
また、歯のクリーニングを一度行っただけでは歯の色を取り戻したり、口臭を改善・予防したりするのは困難です。定期的にクリーニングしなければ状態を維持できないので注意しましょう。